アストネス採用情報

HTC VIVE Pro 2 レビュー



皆さんこんにちは。akai_nanaと申します。
今回は VIVE Pro 2 を購入したので、使用してみてのレビューを行って行きたいと思います。

【注意】HMDで体感できることは、個人によって変わりますので、情報や齟齬が発生する可能性があることをご了承ください。

VIVE Pro 2 の仕様

まずVIVE Pro 2 の仕様を大まかに書き出してみました。

メーカー

HTC

機種名

VIVE Pro 2

解像度

片眼 2448 x 2448 ピクセル(合計 4896 x 2448)

リフレッシュレート

90/120 Hz

視野角

120度

IPD

57 - 70 mm

サイズ

200 x 100 x 130 mm

トラッキング方式

アウトサイドトラッキング

その他

内蔵デュアルマイク
DPI
Gen-1 Type-C

値段

103,400円(税込)

アストネスレンタル価格

HMD単体:7泊8日 11,980円(送料・税込)
フルセット:7泊8日13,980円(送料・税込)


2021年7月現在、VIVE Pro 2 はヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)単体で販売されています。

使用するには別途「SteamVR Base Station 2.0」または「SteamVR Base Station 1.0」及び「VIVE コントローラー(2018)」、「VIVE コントローラー」または「VALVE VALVE INDEX コントローラ」が必要になります。
また、別売りの「VIVE フェイシャルトラッカー」、「VIVE トラッカー(2018)」、「VIVE トラッカー3.0」などのアクセサリーも使用できます。

 

 

 

次に動作条件を見ていきましょう。

動作最低条件

プロセッサー

Intel® Core™ i5-4590 あるいは AMD Ryzen 1500 同等かそれ以上

グラフィック

NVIDIA® GeForce® GTX 1060 あるいは AMD Radeon RX 480 同等かそれ以上

*フル解像度には、GeForce RTX 20 Series or AMD Radeo  5000 ジェネレーションもしくはそれより新しいもの

メモリー

8 GB RAM あるいはそれ以上

ビデオアウト

DisplayPort 1.2 あるいはそれ以上
*フル解像度モードにはDSCを搭載したDisplayPort 1.4以降が必要です。

USBポート

1x USB 3.0** あるいはそれ以上
** USB 3.0 は USB 3.1 gen1として知られています。

OS

Windows® 10

動作させるだけなら5年くらい前のパソコンでも動作はさせることが出来ます。
ただし、フルの性能を出したいのならグラフィックボードはRTXseries又はRadeon 5000seriesを用意する必要があります。

使用するソフト

VIVE Pro 2 を使用するには、Valve社が提供している「SteamVR」の他、HTC社が提供している「VIVE Console」を使用します。
Steamリンク https://store.steampowered.com/?l=japanese
VIVE Consoleリンク https://www.vive.com/jp/setup/pc-vr/


アイコン


起動時

 

主に設定を変更するとしたら「動画」の項目と「ディスプレイの設定」でしょう。この二項目はVRを体験する際にマシンスペックを要求することにも繋がるので、VRを起動した際に重たい場合は設定を変更する必要があると思います。
(ワイヤレスの項目、日本では技適のせいでワイヤレスアダプター販売出来ないのだからいらない気が…) 

開封

ここからは開封時の写真を貼っていきます。


化粧箱外観


開封時


付属品:
リンクボックス、電源アダプタ、USB 3.0ケーブル、DPケーブル、Mini DP to DPアダプタレンズクリーニングクロス


セットアップ説明書


HMD正面


フェイスカバーを外したHMDのレンズ周辺


ヘッドセットケーブル差込部・USB Type-Cポート


ヘッドフォン


HMD左側面:メニュー/決定ボタン


HMD右側面:IPD調整ダイヤル


HMD底面:ディスプレイ調整ボタン


HMD背面:ストラップ調整ダイヤル調整

基本構成は VIVE Pro から何も変更点はありません。PCに差してセットアップマニュアルの通りにすればそのまま使用できます。

 

テスト機材

今回テストに使用する機材は下記の構成になります。

CPU

i7-11700

メモリ

DDR4-3200 16GBx2

CPUクーラー

HYPER 212 EVO V2

マザーボード

MSI Z590-S01

グラボ

MSI RTX3090

SSD

1TBX2

ケース

MasterCase MC500

電源

ENHANCE 1200W

ケースファン

120MMX5 140MMX1

拡張カード

なし

OS

Windows10 Home

前回の Pimax 8K の反省を活かして、パソコンを新調しました😀この構成で動かないHMDは無いでしょう。


ベンチマーク

ここからはゲームでのベンチ結果を書いていきます。
VIVE Consoleのバージョンは「2.0.17.2」です。ベンチマークの前に VIVE Pro 2 は「VIVE Console」内で解像度/リフレッシュレートを設定でき、計5つのモードがあります。RTX3090で各種モードに変更した際のSteamVRのレンダリング解像度は以下の通りです。(お使いのグラフィックボードによって数値は変動します)


Performance


Performance


Balanced


High


Ultra


Extreme

こうしてみるとBalancedモードが一番レンダリング解像度が高いですが、これはSteamVR側でお使いのグラフィックボードに合わせて自動でレンダリング解像度を設定しているからです。

VRをやる際はフレームレートが優先されるので、高いフレームレートを出すにはレンダリング解像度を下げるように設定されています。そのため、Extremeの値を出そうとするならばRTX3090以上のグラフィックボードが必要かもしれません🙄(マジか)

思えば、初代 VIVE は両眼の解像度が2160×1200で、先代の VIVE Proでも両眼2880×1600でした。そう思うと近年のHMDはリアルに近づけるよう高解像度化が進んでいますね。

リフレッシュレート(FPS)

まずは3つのゲーム使用時のリフレッシュレートを見ていきたいと思います。
対象としたゲームはBeatSaber、Half-Life:Alyx、VRChatです。



各ゲーム/モード共に最高値のフレームレートは出ています。VRChatは除きますが、BeatSaberとHalf-Life:Alyxは基本的に最高値のままゲームをプレイすることが出来ました。Half-Life:AlyxのExtremeモードが解像度/リフレッシュレート最高設定を出そうとして、下がった感じがしました。

そしてVRゲームで大事なのがVRAMの消費量です。このグラフはゲームの始まりから終わりまでの平均値をとったものです。BeatSaberは軽いゲームなので7GB程しか使用しませんが、Half-Life:Alyxは20GB程消費します。VRChatは参加するアバターやワールドの作り込みで負荷が変動するゲームのため、今回の数値は参考程度で考えてください。

こうしてみるとHalf-Life:Alyxの消費値が高く、アイテム数の多さやVIVE Pro2のグラフィックの高さでどれだけVRAMの量が大事かがわかります。 この先AAA級のゲームが出てくる際は、同等のVRAM量を要求してくることも考えた方がいいかもしれません。(果たして出るのか…)VRAMの多さは心の平穏ですね😎

 

 

装着感(重量)

VIVE Pro 2

VIVE Pro

VIVE Pro Eye


828g


845g


828g

VIVE Pro2の重量は公式から出ていませんが、重量計で測ってみたところVIVE Proと同じ重量でした。ディスプレイパネルの違いで軽くなるかと思ったのですが、解像度が高くなった分重いのでしょうか。

装着感ですが、装着したときのバランスは非常に良いです。特にマネキンに被せたときが一番分かり易かったのですが、VIVE Pro シリーズは被せた時にそのまま直立するのに対し、他社のHMDは前に倒れ込むのがわかるので、重量の分散設計が非常に上手いことがわかります。この点 VIVE Pro の設計担当者の方のお話を伺ってみたいですね。

VR睡眠をする方のための追加情報として、VIVE Proシリーズは後頭部のダイヤルがあるのでVR睡眠はしにくいです(笑)

画質

既存の VIVE Pro ユーザーからは有機ELから液晶パネルに変わったことによる黒色の発色が問題と言うか苦言が呈されているのですが、Valve Index に比べたらそれほど黒色の発色が明るいとは思いませんでした。

最初からこのような発色具体なのだと思っていただければ違和感なく使用することができると思います。(Valve IndexやPimaxからの乗り換えだったらそれほど違和感はないと思います。)

画質が上がった分、体験時の没入感は上がりました。ただし、どのHMDでもそうなのですが双眼鏡を覗いてる感はまだあります。

また、液晶に変わった影響か、スイートスポットが狭くなったように感じます。付けてそのまま使用するには多少調整がいる感じがしました。

オーディオ

マイクは VIVE Pro そのままです。マイクの音質が気になる方は自前でマイクを用意することを推奨します。

VIVE Pro 2

VIVE Pro

ヘッドフォンは VIVE Pro と比べると低音が良く聞こえるようになった気がしますまた、Valve Index や Oculus Quest 2 などの非接触型と比べると耳に直接当てる方が外部の音が遮断されるため没入感は上がります。

ヘッドフォンは、VIVE Pro の形状から変更され、 VIVE Pro Eye と同じ形状になっています。メンテナンス性などの観点から、こちらの形状に軍配が上がると思います。

安定性

2021年7月現在ではVIVE Pro 2の動作は不安定です。VIVE Pro・VIVE Pro Eyeは、SteamVRにネイティブ対応しており、PCに接続したらそのまま使用できたのに対し、VIVE Pro 2 は専用ソフトウェアを起動させた状態で使用するためか、特にオーディオ関連が不安定な印象を受けます。🤔

筆者が遭遇した問題は、下記の2点です。
・ノイズ
・音が通常より低く聞こえる(恐らくUSBに関連する問題)

どちらも専用ソフトウェアやパソコンを再起動すると不具合が解消されるのですが、不具合が発生するたびに再起動するのは面倒です。
また、SteamVRを終了したときや解像度を変更した際の再起動時にフリーズする点も使い勝手が悪いです。(最近のVIVE Consoleのアップデートにより、上記のフリーズ問題はおよそ解消されました。)
 


比較

2021年7月現在、VIVE Pro 2を他のHMDと比較するなら、下記の6種になるでしょう。

機種

Valve Index

Pimax 5K Super

Oculus Quest 2

Vive Pro

Vive Cosmos Elite

値段

フルセット:
138,380円

HMD単体:
69,080円

HMD単体:
96,900円

37,180円

フルセット:
134,800円

フルセット:
120,989円

HMD単体:
73,810円

アストネスレンタル価格

9,980円~

7,480円~

5,480円~

7,980円~

9,480円~

解像度

片目1440 × 1600
(2880 × 1600)

片目2560 × 1440
(5120 × 1440 )

片目1832 × 1920
(3664 × 1920)

片目1440 × 1600
(2880 × 1600)

片目1440 × 1700
(2880 × 1700)

視野角

130度

200度

110度

110度

110度

備考

Indexコントローラで指を動かすことが可能

PCVRとして使用するには、Oculus Link、Air Linkなどを使用

VIVE Pro 2の登場により終売の可能性あり。


VIVE Pro 2を上記機種と比較した場合、以下のような差異があるでしょう。

・Pimax 5K Superと比べると視野角は狭い
・Valve Indexと比べるとマイク・オーディオ性能が劣り、指を動かすことができない
・Oculus Quest 2 と比べると手軽さ・コストパフォーマンスに劣る
Vive Pro・Cosmos Eliteと比べると2021年7月現在はフルセットが出てない分、割高である

まとめ

VIVE Pro 2 は、VIVE Proの後継機種だけあって、解像度・被り心地・没入感は高いレベルでまとまっていると感じました。

Pimax 5K Super やHP Reverb G2 も十分高解像度なのですが、Pimaxに関しては画面端の歪みの問題があったり、HP Reverb G2に関してはトラッキングがインサイドアウト方式だったりと、少なからずストレスに感じている部分もあったのでは無いでしょうか。その点において、VIVE Pro 2 は画面の歪みもなく、使用中にトラッキングを失うことがないので、それらのストレスは感じにくいと思います。

VIVE Pro ユーザー以外の方にとっては、被り心地・装着感という点でもかなりメリットがあるのでは無いでしょうか。今まで出てきたHMDで言うとPimaxシリーズのオーディオストラップが近い感じです。

買って繋ぐだけで最高の設定で使えるValve Indexと比べて、諸々の設定をカスタムして、時にはPCのカスタムも行わないとIndexを越えるのは難しいHMDと言えるでしょう。総じてVRヘビーユーザーの方向けのHMDと言えます。

VIVE Pro 2の使用感について気になる方は、アストネスのレンタルサービスを利用して、購入する前にお試ししてみてはいかがでしょうか。それで気に入ったら購入すればいいと思います。

今回 VIVE Pro 2 を試してみて、心残りとしてはVIVE Consoleに無線の項目を設けているなら、日本国内で無線化キットを販売して欲しいなと思います。無線化キットが販売されれば、両腕を上げて喜べるHMDになると思います。特に、VRヘビーユーザーの方は大喜びに違いないでしょう。


筆者紹介

akai_nana(ツイッター